腸内フローラ 生きたままの乳酸菌とビフィズス菌
2019年 01月 21日
こんにちは。
神戸の調剤薬局 アルバ薬局です。
前回のコラム
「腸内フローラ お腹と健康」に続き、
今回は、「生きたままの乳酸菌とビフィズス菌」についてのお話です。
腸内フローラや乳酸菌、ビフィズス菌などの
言葉を耳にする事はあると思いますが、
どのようなもので、体の中でどんな役割をしてくれるのか、
より深く知ることによって、
さらに、ご自身の健康に向き合って頂けるのではないかと思います。
腸内フローラ 生きたままの乳酸菌とビフィズス菌
一口に腸内と言っても、小腸と大腸では役割や構造が異なります。
腸の長さは、小腸で6-7m、大腸で1.5mほどです。
食べ物は小腸から大腸へと進みますが、奥に行くほど酸素は少なくなってきます。
代表的な善玉菌である乳酸菌とビフィズス菌で見ていくと、
乳酸菌は酸素のあるところでも生きていくことができるので、小腸が主な生息部位になります。
一方、ビフィズス菌は酸素があると生きていくことが出来ない性質があり、
大腸でしか生息することが出来ません。
小腸は栄養吸収、大腸は食べ物の排泄、これらの役割をきちんと果たすためには、
それぞれの腸内環境で、善玉優位になる必要があります。
実際に乳酸菌やビフィズス菌を摂取する場合、
それぞれを単独で摂るよりも、それらを併用した整腸作用が改善することが、
森永乳業さんの研究により明らかにされています。
“生きたままの菌”「生菌」
一般に、腸内細菌は年齢と共に、善玉菌が減少する傾向にあります。
しかし、善玉菌が減ってしまうと、腸内環境は悪玉菌が支配することになってしまいます。
そこで、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌などの補給という事になります。
ところが、生きた乳酸菌やビフィズス菌の特徴として、胃酸に弱いという事が挙げられます。
そのため、経口で摂取しても大部分は胃酸で死んでしまいます。
このような死んでしまった菌を『死菌』といいます。
それに対して、生きたままの菌を『生菌』といい、これらは性質が異なります。
死菌は、その成分が善玉菌のエサとして利用されたり、
小腸にたくさん生息する免疫細胞を活性化させるため、アレルギー疾患などに有用である事も報告されています。
それに対し、生菌は文字通り“菌が生きた状態”で、プロバイオティクスとも呼ばれます。
生菌が優れているのは、乳酸や酢酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を生産することです。
短鎖脂肪酸のメリットの一つが、悪玉菌の増殖を抑えることです。
短鎖脂肪酸によってできた弱酸性の環境では、悪玉菌は活動出来ません。
そうして、善玉菌優位の状況を維持し、悪玉菌が発生する有害物質を減らす事ができます。
もう一つは、短鎖脂肪酸が、腸をほどよく刺激し、
腸の運動を促進させ、お通じが良くなる整腸作用です。
こうした生菌のはたらきによる数多くの有効性が示されています。
肌のハリ艶にも影響する!?
生きたビフィズス菌の1種である【BB536】を用いた例では、
アレルギー疾患や炎症性腸疾患、肥満の改善など数多く報告されており、
また、乳酸菌【LAC-343】との併用により、肌のハリやツヤの改善なども報告されています。
こうした効果は、生菌によって腸内フローラが改善されたからこそ、得られたものと考えられます。
これらの乳酸菌やビフィズス菌は、ヒト由来のものなので、
腸内になじみやすいというのも大きな特徴であると考えられます。
胃酸から菌を守るために。
しかし、生菌を生きたまま腸に届けるためには、胃酸から菌を守らなければなりません。
このために、生菌を胃で溶けにくい腸溶カプセルに封入し、
胃内を安全な状態で通過させてから、腸に到達した時に溶け出すというのが理想的な方法になります。
そしてもう一つ大切なのが、保存温度です。
市販のヨーグルトのほとんどが冷蔵保存ですが、
これはヨーグルトの中の生菌を生かしておくためである場合が少なくありません
(さらに、ビフィズス菌配合のヨーグルトの中には、酸素にも触れないように
厚紙ではなくプラスチックの容器に入っているものもあります)。
このように冷蔵で保存しておくことも、菌を生きた状態で長く保つために大切です。
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スーパー五健は、腸内フローラに着目し、
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by alba-pharmacy
| 2019-01-21 12:49
| 腸内環境